ナルク介護サポーター養成講座に参加して

 15日の講義は、(1)介護サービス・ボランティアの基本と心得 (2)認知症のある人の理解と対応 (3)成年後見人についてビデオ学習です。
 ボランティアは、やってあげるのでなくやらせてもらう感謝の気持ちで等の基本的な心構えや、サービス活動、支援のマナーを再認識しました。ゆとりが無くなると「自分のペースでなく相手の立場に立つ」ことが疎かになりがちな私にとっては、気持ちを引き締める良い機会でした。
 (2)点目の講師、舟橋さんは元看護師であり現在はミモザ戸塚の施設長さん。医療現場と介護現場の両方の豊富な経験を元に「高齢者に特有な症状や認知症の症状と対応法」の説明でした。介護の実状をざっくばらんに聞くことができ、また質問にも丁寧に答えていただいて、充実した講義でした。特に、高齢者にありがちな症状・脱水については「脇の下をチェックし乾燥していれば→脱水」との大事なコツを教わりました。
 「認知症かな?」という疑いをもったら先ずは、「季節や今日は何月何日?」と質問してみること等、今後に役立つ知恵が満載でした。近隣住民の無理解で認知症の人が孤立し、その結果症状が進み、家庭内が悲惨な状態に・・・との例を聞き、近隣の方との声掛けも大切だと実感しました。
 認知症の人への接し方は、否定したり怒ったりせず「受容することが」大切なポイントであること、「接し方を変える」ことで認知症の緩和に繋がること等、実例をあげてのお話は、とても勉強になりました。 (3)点目の成年後見人制度については、私は時機をみて・・と考えていた最中でしたので今回ビデオで学べて良かったです。
 11月21日は (4)寝たきりにならないための実技 (5)車椅子介助の方法 (6)応急手当、AEDの使用法(消防署による3時間講習)の実習でした。
 ウィリング横浜の介護実習室は広く、ベッドや車椅子等の備品数も豊富なので、全員がきちんと体験できる恵まれた環境でした。
 「シーツ交換」を講師のお手本の後実践してみると、要介護者がベッドに寝ている状態では手際よくやらないと双方とも大変なのだと実感しました。シーツのシワが床づれの原因にもなるという説明には驚きました。
 「ベッドで寝た状態から介助して起き上り→車椅子へ移動」と「車椅子からベッドへ」の実習は、半身麻痺という設定で、各自が交代で介助側と利用者側になりました。介助者が腰を痛めないような態勢の重要性、安全な移動のコツを講師や介護経験者の方々から丁寧に教えていただきました。全く経験のない私にとっては、半身脱力した人を介助して向きを変えるだけでも想像以上に大変でした。
 介助者の時はただ一生懸命なだけでしたが、利用者になってみると、介助の仕方で不安感・安心感の差が大きいとあらためて実感しました。
 皆さん熱心で、汗をかきつつ交代で繰り返し練習しました。真剣にやっていても実習中ベッドから落ちかけたり、車椅子が動いたりと色々ハプニング続出で度々皆が爆笑するなかで進行しました。合理的かつ要介護者に安心感をもっていただける介助を目指すよき実習でした。
 「車椅子介助の方法」では、スロープや段差の上り下がりを実習しました。「下り坂では後ろ向きに支えながら下りる」のが基本と教わり、私は車椅子の義母を前向きのままで長い坂を下って焦ってしまった体験が蘇るとともに、義母はさぞ不安だったこと・・と反省しました。正しい技術を学ぶことの大切さを再認識しました。
 最後の救急救命法(心配蘇生法とAEDの使用法)は、消防署員5名が来て下さり3時間実習しました。1班7名に講師1人が付いて、人形やAEDのセットを使用しての無駄なく徹底した実習でした。異物が喉に詰まった場合の合理的除去法も勉強になりました。胸部圧迫30回や人工呼吸の連続を実践すると徐々に汗ばみ疲れも出ましたが、最後に消防局からの救命講習修了証を受け取ると達成感で笑顔に!!
 きちんとした講習・実習を受けることができて意義のある2日間でした。今後の生活やナルクでの活動に大いに役立てたいです。 
ナルク横浜 M.O

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